今や節分の食卓に欠かせない「恵方巻」。この習慣がどうやって始まり、なぜこれほどまでに広まったのか。そこには、老舗寿司チェーンとコンビニエンスストアという、二つの大きな立役者の存在がありました。
1. 始まりは「大阪」の粋な遊び心
恵方巻の原型は、江戸時代から明治時代にかけての大阪・船場の商家や、花街での風習にあると言われています。
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商売繁盛を願って: 節分にその年の恵方を向き、無言で太巻きを丸かじりして「福を巻き込む」とされました。
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包丁を入れない理由: 「縁を切らない」という意味を込めて、1本丸ごと食べるのがルール。
当時は「恵方巻」という呼び名はなく、単に「丸かぶり寿司」や「太巻き」と呼ばれていました。
2. 全国展開の先駆者「小僧寿し」の功績
「恵方巻を全国に広めたのはどこか?」という問いに対して、真っ先に名前が挙がるのが「小僧寿し」です。
1970年代、まだこの習慣が関西ローカルのものだった頃、小僧寿しは「縁起巻(えんぎまき)」という商品名で全国展開を開始しました。当時、日本最大級の店舗網を持っていた小僧寿しが節分キャンペーンを大々的に打ったことで、「節分にお寿司を食べる」というスタイルが日本中に認知される土壌が作られたのです。
3. 「恵方巻」という名前を定着させた「セブン-イレブン」
現在使われている「恵方巻」という呼び名は、実は比較的新しいものです。
1989年、広島県のセブン-イレブンがある店舗で、この風習を「恵方巻」と命名して販売したのが始まりとされています。その後、1998年にセブン-イレブンが全国展開を開始したことで、「恵方巻」というキャッチーな名称がメディアを通じて一気に浸透しました。
結論として: 「節分に寿司を食べる文化」を全国へ連れ出したのは小僧寿しであり、それを「恵方巻」というブランドとして完成・定着させたのがセブン-イレブンである、と言えます。
4. 2026年、今年の楽しみ方
2026年の恵方は「西南西」です。

最近では伝統的な具材に加え、豪華な海鮮、ローストビーフ、さらには韓国風のキンパなど、バリエーションが非常に豊かになっています。また、食品ロス削減の観点から「完全予約制」をとる店舗が増えているため、早めの予約がおすすめです。
歴史の背景を知ると、今年の丸かじりは一層味わい深いものになりそうですね。

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